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映画『東京ソーダ水』 はなぜ低予算で出来たのか?答えは個性化にあった。
― 経営コンサルタント・加藤洋一とのコラボレーション ―

加藤洋一氏
 最近では家庭にハイビジョンクラスのデジタルビデオカメラが普及し、パソコンで誰でも簡単に映像を編集することが出来る時代となりました。
 映画もコストの高いフィルムから、デジタルムービーカメラでの撮影によってコストを安く抑えることが主流になってきています。
 しかし、実際に映画を作ろうとすれば、そういった技術的な問題のみならず、多くの予算的な問題が出てきます。自主制作映画なら、自分のお金で好きな映画を作ることが出来ますが、多くの人や企業の関わる商業作品では、たとえ低予算の映画であっても、実現はなかなか困難なものです。
 低予算作品は数あれど、映画『東京ソーダ水』は、どのようにして作ることが出来たのでしょうか。それは、経営コンサルタント・加藤洋一氏の協力によるところが少なくありませんでした。作品の全般にわたって個性を炙り出すという信念が活かされています。


■「日常」という、最も個性のないものを集めることによって見えてくる、真の「個性」
 映画『東京ソーダ水』は、8人の女性の日常を描いたドキュメンタリー映画だ。企画開始当初は出演者も決まっていなかった。特に大俳優や有名人が出るわけでもない。だが、なぜか多くの人々がこの映画に引き付けられて製作が決定した。
 映画とは主として「非日常」を描くものである。ドキュメンタリーにしても、大人物や、とても強烈な個性を持った人間、ものすごい大きな事件に遭遇した人間と、やはり「非日常」だ。
 この映画に出演している女性たちは、魅力的な仕事をしている人もいる。観る側にとって、そういった「非日常」部分も描かれているが、普通の人間としての「日常」が主となっている。それが8人集まることによって、「東京」さらには「日本人」の姿が少しずつ見えてくる。
 隣に住んでいる人はいったいどういった生活をしているのだろう。他人と無関係に生きている都市社会であっても、やはりどこかに人のことを知りたい、つながりたいという意識があるからこそ、この映画作品の企画が成立したのだろう。
 派手で大音響の娯楽映画が主流の世の中で、誰も映像化してこなかった、何も起こりそうもない「日常」というの盲点を突いたところに、映画『東京ソーダ水』の個性があるのだ。そして、多くの人や企業がそれに引き付けられたのである。

■お金が先ではない、人が先であること
 映画を作るにはお金がかかる。ただ単に面白そうな企画であっても、製作費がなくては何も出来ない。
 映画『東京ソーダ水』には、低予算映画にあるまじき多くの人や企業が関わっている。
 いわゆるリスク回避として、製作費を数社で分担出資しあう「製作委員会方式」は、邦画製作の主流の方式の一つである。低予算であれば、出資会社の負担も少なく、出資しやすくなる。しかし、ただ単に安いからといって、モノが売れなくなったこの時代に、企業がたやすく出資を決められるはずはない。また、ドキュメンタリー映画という特色からしても、莫大な利益の得られるビジネスとも言えない。
 では、なぜ多くの企業が出資や協賛を決めたのか。
 それは、何よりも人としてのつながりであり、この映画の主旨に純粋に賛同をいただいたということでもある。
 心の乾いた現代社会だからこそ、心のつながりを取り戻したいという人々の気持ちが、この映画を可能にしたのである。
 利益優先の企業には、必ずしっぺ返しが来る。企業とは言っても、基本は「人」である。人の心を大切にした経営こそが人を引き付ける。映画もまた同じことである。
 金ありきではなく、人ありきで、最後にお金がついてくるといった人間社会の真実を、この映画は実証したのである。

■誰にも出来ない映画づくりを実現
 見てくれが派手な娯楽映画は、一瞬の楽しみとしてはいいが、人の「心」に長く残っていかない。
 近年の映画には「名作」が少なく、時代に耐えられなくなっているものが多い。
 映画『東京ソーダ水』は、そういった早い時代に流されることなく、「何が人にとって大切か」を見つめた実験的な作品だ。そして、多くの人の賛同、出資や協力を得て作ることが出来た。
 企業経営も映画づくりも全く同じ。
 「人に正直な気持ち」こそが、何よりも強い個性であり、何よりも強いホンモノ感を残していくことができるのだ。

映画『東京ソーダ水』には、ここで紹介した以外にも数多くの経営に通じるノウハウが散りばめられています。
経営コンサルタント・加藤洋一氏は、半世紀前から言われているが忘れられているビジネスの原理、個性化を強く訴え、多くの企業の力になって活躍しています。
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【経営コンサルタント 加藤洋一】